★ 困った親子 - お店屋さん編 

ここは町の電気屋さん。量販店と違い、それほど大きいお店ではありません。お母さんは新しい電化製品をお考えになっている様子で、お店の方にいろいろと質問をしています。一緒についてきていた男の子は、最初は数台あるテレビの前でにこにこと見ていたのですが、長い間待たされる間に、それにも飽きてちょろちょろ、うろうろ・・・。展示している冷蔵庫のドアをバタンバタンと開けたり閉めたり。きれいに並べた携帯電話を勝手に並べ替えたり、コンポのボタンを押したり、掃除機のホースの上に乗ったり・・・お店の人は横目でちょっと気遣う様子。ところがお母さん、息子のイタズラを見ているのか見ていないのか、「○○ちゃん、ダーメ。お利口にしてね。」

** 天の声 **
 お店のものは「売り物」です。こういう子、どんな店にもいますよね。
パン屋さんでパンを素手でさわっている子、トングでつつく子、オモチャ屋さんの売り物のオモチャを床に下ろし、勝手に遊んでいる子、本屋さんで絵本を平気で折り曲げたり、汚くページをめくったりしている子・・・・
 ところが、何故か最近はそんな子ども達のお母さん方は、決まって言うのですよねえ「いい子にしてね。」とか「お利口にね。」って。果たして、そういう呪文みたいな決まり文句で、幼い子どもが自分の行為が「いけない行為」と理解できるのでしょうか?
 子どもを叱るときは、ビシッと叱らないと。特に、外での社会性のない行動には「禁止」を言い渡すわけですよね。そんなとき、ニコニコ笑顔で「ダメよー」では禁止にはなりません!
 しっかりと叱り、そして、手短に「何故それをしてはいけないのか」を教えてあげましょう。

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子どもは達は家庭生活の中で、叱られたり誉められたりする経験から「良いこと、悪いこと」を学習し、日々成長していきます。とは言え、当然、未熟です。
 しかし、未熟だから、「少々のことは仕方がない・・・」「子どもなんだから、少しくらいは悪いことをするのは当たり前。」ということではありません!
 世の中には、我が子の問題行動に「まあ子どもなんだから仕方ない。少々のことはみんな目をつぶってくれるはず。」などと、甘い考えを持つ親が増殖中。けれど、それは許されることではありません。なぜなら、子どもは生まれた時から立派な「社会人の卵」であり、「社会人予備軍」だからです。

『個』の考え方が浸透した現代。大きな目で『社会の中の自分・社会の中の子ども・社会の中の家族』を見つめること、認識することが出来なくなっているようです。その結果、子どもの社会性は育ちにくくなり、その上少子化も手伝って、自分勝手な自己中心的な考え方しかできない子どもが増えました。
 そういう責任は現代社会にあるのですか?いいえ、そういう漠然としたものに責任転嫁をせず、もっともっと子どもを持つ親1人1人が「社会人を育てている意識」を身につけていかなければなりません。
 私立小学校に通う場合、電車やバス通学は必須です。こういう公共機関でのマナーを会得できていない親子は、すぐに見ぬかれてしまいますよ。