★ 困った親子 - 駅の構内編

困った親子駅構内の長い階段でのこと。やっと一人で歩けるようになった子どもの手を引いて、お母さんが階段を降りていきます。一つ一つ踏み外さないように、時にはお母さんの手からぶら下がるようにして降りていくお嬢さんの様が、うれしくてたまらない様子のお母さん。
「上手ねえ、ほんとに上手。ほらもう一つ、ふたーつ、みーっつ・・・そうそう・・○○ちゃんはあんよが上手・・・」
 そこに新しく電車が到着。たくさんの人が同じ階段を降りて来ました。みんな先を急いでいる様子。「・・・はーい、一つ・・・ふたつ・・・そうそう、上手上手!・・・」さっきのお母さんと女の子は、まだまだ階段の真ん中あたり。横を駆け足で降りていく人達に注意を払うでもなく、気遣う様子も、道を譲るでもなく、マイペース!?で降りていきます・・・・「一つ、二つ・・・・」

** 天の声 **
 我が子がよちよちと歩く様子、本当に愛らしいですよね。でもね、それは他に人がいない時にしましょうよ。お家の廊下や、広い公園などではほほえましい光景ではありますが、でも、場所はわきまえましょうね、お母さん。
 世の中の人は、あなたが我が子を愛らしい!と思うのと同じ気持ちで、あなたの子どもを見ているわけではないのですよ。子どもは社会の宝。でもね、お母さんこそが社会性を身につけて欲しいものです。それが階段でなくても、先を急ぐ人達には道を譲ったり、お先にどうぞ、と声をかけたりすることは社会人としてのマナーです。困った人だな、お母さん。あなたがそんなでは、あなたのお子様の社会性、先が思いやられますねえ・・・

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子どもは達は家庭生活の中で、叱られたり誉められたりする経験から「良いこと、悪いこと」を学習し、日々成長していきます。とは言え、当然、未熟です。
 しかし、未熟だから、「少々のことは仕方がない・・・」「子どもなんだから、少しくらいは悪いことをするのは当たり前。」ということではありません!
 世の中には、我が子の問題行動に「まあ子どもなんだから仕方ない。少々のことはみんな目をつぶってくれるはず。」などと、甘い考えを持つ親が増殖中。けれど、それは許されることではありません。なぜなら、子どもは生まれた時から立派な「社会人の卵」であり、「社会人予備軍」だからです。

『個』の考え方が浸透した現代。大きな目で『社会の中の自分・社会の中の子ども・社会の中の家族』を見つめること、認識することが出来なくなっているようです。その結果、子どもの社会性は育ちにくくなり、その上少子化も手伝って、自分勝手な自己中心的な考え方しかできない子どもが増えました。
 そういう責任は現代社会にあるのですか?いいえ、そういう漠然としたものに責任転嫁をせず、もっともっと子どもを持つ親1人1人が「社会人を育てている意識」を身につけていかなければなりません。
 私立小学校に通う場合、電車やバス通学は必須です。こういう公共機関でのマナーを会得できていない親子は、すぐに見ぬかれてしまいますよ。